おしゃべりば

いろいろしゃべるお化け

【Extreme Hearts振り返り 12話のその後】

Twitterで連載していた、Extreme Hearts放送当時を思い出しながら振り返る、「Extreme Hearts振り返り」シリーズをブログにアーカイブしたものです。

【Extreme Hearts振り返り 12話のその後】は[2022年12月31日]にTwitter上で公開されました。

 

【Extreme Hearts振り返り 12話のその後

(全て個人の感想です。後日談。12話から2か月前後までの話です)ExH12話を見た後の私は、その衝撃に打ちひしがれていた。アニメに対してこんな感情になったのは本当に久しぶりだ。まさか、まだアニメにここまでハマれるとは思ってもみなかった。

 

12話を見終わった私はいろいろ情報を探してみた。そこでツイッターを見ていたのだが、この時にU-NEXTのアカウントがExHのサインキャンペーンをやっていて、そこにこの一文が書いてあったのだ。「これは私たちが、最高の仲間と出会っていく物語」ExHのキャッチコピーだ。

 

この文章、公式HPのイントロダクションやPVにも出てきているのだが、私は最終回が終わるまで一度も見たことがなかった。夏アニメのPV集に乗っていたPVでは出てきていない文言だったのだ。だから12話見終わってから見た時かなりの衝撃があった。そういう物語だったのか!と

 

12話を見た段階で、全部を理解した気でいたExHへの理解がさらに深まった。最初からこのキャッチコピーを見ていれば視聴体験も大きく変わったのだろうか?そういえばBLOGも見てなかった。見に行こう。

 

12話後に更新されたBLOGはどっちも泣けるのだが、特に「例えばずっと見てくれなくても(中略)時々思い出してくれるだけでも、すごくうれしいです」が刺さりまくった。アニメキャラクターとして現実の我々にお願いできる、ささやかかつ最大の願いだ。アニメの限界を知ってる人の文章すぎて泣ける。

 

その後、メガミマガジンが発売された。制作陣のインタビューが掲載されるということで、私は発売日に購入して読んでみることにした。ここに書いてある都築さんのインタビューはExHがどうしてそうなっているのかついてわかりやすく説明してくれているので、非常に参考になった。

 

インタビューではリアルタイムなライブ感を意識したことや、「努力と一生懸命」「心を通じ合える仲間との出会い」「青春」といったExHのテーマが書いてあった。なるほど。ExHの制作陣が意識していることや、伝えたいことはしっかり伝えられた作品になっていたんだなあ……。

 

アルバムが出てからは、楽曲も何度も聴いた。ExHの楽曲は作品との連動がものすごい精度をしており、曲を聴くだけで作品が振り返れるような気さえしてくる。さらに歌詞がその時の心情をより詳しく描写しており、作品により深みが増していった。素晴らしいアニメ楽曲アルバムである。

 

本編も秋アニメが始まる前にもう1周してしまった。私は基本的に即座にアニメを見返すことはしないタイプなのだが、ExHはすぐに見返してしまった。死ぬほど泣いた。2周目からのExHの火力は尋常ではない。私は最初の陽和が階段を駆け上がるシーンでもう涙腺が終わってしまう。

 

すごいアニメだ。間違いなくスゴイアニメだ。しかし、ExHを見続けていると不思議に思えてくることがある。なぜ12話であんなに感動したのかということだ。私はExH11話まで、ずっとわからないと言い続けてきた。それがどうして12話ですべてが繋がったような感覚になったのだろうか。

 

さらに驚くべきは2周目での変貌っぷりである。1周目ではなんでもなかったはずのシーンでバリバリに感情が乗ってしまう。ただ階段を上るシーンでなぜこんなに泣けてしまうんだ。どうして……。ExHは面白い作品だ。しかし、その面白さはどこから来ているのか?それがわからなかった。

 

面白さの理由が分からないことは別にいいのだ。我々は普段から雰囲気で物語を見ているものだし、なんとなく面白いくらいでなんら問題ない。ので、私もしばらくは面白いからいいか~くらいのテンションだった。しかし、放送後(私にとって)ちょっとした問題が起こり始めてきた。

 

思ったよりExHの評価が上がらないのだ。これはかなり予想外だった。流石に放送終わったら評判がよくなるだろうと思っていたのだが、Amazonの評価は思ったより上がらないし(私が最初見たときは☆3.2とかだった)、ブログなどでも意外と酷評のものが多かったのだ。

 

アニメの評価は人それぞれであるし、そういった感想があることは全く問題ない。私も普段なら気にしないのだが、やはりExHほどの素晴らしいアニメが評価されないのは悲しかった。しかも、批判を見たときに、それに対して理論的に対抗する言葉が瞬時に思い浮かばなかったのだ。

 

そう、どうして面白いか。それを伝えるすべを私は持たなかった。それが、とても悲しいことに思えてしまった。こんなにも大好きと伝えてくれたアニメに、私はなにが好きなのかを伝えられずにいたのだ。それは不義理だと思った。与えて貰ったのに返さないのは今回ばかりは不義理だと。

 

だからこそ、私は文章を書くことにした。ExHがなぜ面白いのか、私は考えなくてはならないのだ。そのためにまずは全12話を振り返る必要があるだろうな……。それから考察を……。というわけで、今私は文章を書いているわけだ。1か月以上かかったが、振り返りが終わってまずは一息といったところだ。

 

次回からは、ExHの面白さがここから生み出されてるんじゃないか、こういったところが面白いと思ったんじゃないかといった点を探していこうと思う。いくつかのトピックにまとめて出したいとは思っているが、適当なツイートで流すこともあるかもしれない。

 

最終的には、どうしてExHが面白かったのかちゃんと説明できるようになっていればいいなあと思っている。それが、面白いと思ったアニメに対して、私というアニメオタクが出来るささやかな恩返しだからだ。【終】