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【Extreme Hearts振り返り 3話】

Twitterで連載していた、Extreme Hearts放送当時を思い出しながら振り返る、「Extreme Hearts振り返り」シリーズをブログにアーカイブしたものです。

【Extreme Hearts振り返り 3話】は[2022年11月24日]にTwitter上で公開されました。

 

【Extreme Hearts振り返り 3話】

スマイルパワーの試合シーンはマネージャーさんがいるのといないのとでは味わいがかなり変わる。チームリーダーの恵美は見事なまでにやられキャラを演じきっており、憎まれそうなことも言ったりする。でもそれを見るマネージャーさんがいることで、シーンがほのぼのとしたギャグとして成立している。

 


大人と子供の対比を利用し、制御下での暴走だと明確に示すことで恵美にヘイトが向かないようにしている。すごいヘイトコントロール技術である。試合の内容よりもマネージャーさんの効果の高さの方が初見では印象に残った。

 


試合が終わり、ぬるりとライブ会場に移行する。ほんとに気が付くとシーンが移行してるな……。ライブ会場は大きなショッピングモールだ。ホールやドームなどではないが、陽和は最初の会場がこんなに立派でよかったと喜ぶ。陽和の苦労人な一面が見えるシーンである。

 


そして始まる謎の残酷ショー。人気を実数かつ目の前で出すとかいう規模次第では暴動が起きてもおかしくない企画がなごやかに行われる。ここでアイドルチームだけでなく、芸人とか舞台のチームもいることを知る。あ、芸能全般なら何でもよかったんですね。あとRISEはソングチームなんだ。

 


ライブが始まり、一番槍はLINK@Dollが務める。名前がめちゃくちゃ遊戯王のテーマっぽくない?曲の方は……すんごい懐かしい感じである。サビの最後がダジャレで終わるアイドルソングって何年前のアイドルなんや……。私はミニモニが頭をよぎった。

 


LINK@Dollがライブを終えていよいよRISEの番となった。MC中の3人の動きの細かさが初見時の3話で一番印象に残っているシーンだ。MCを終えてライブが始まる。

 


さて、記念すべきRISEの初ライブシーンの感想だが……「なんだろう……これ」といった感じだった。なんだろう。初見時のライブを見た時の感想はかなり言語化しづらい感じだった。作画や曲、演出はハズれていると思わなかった。いいライブシーンだとは思った。

 


ライブシーンはアイドルものならほとんど必ずあるものだが、その扱いは難しい。視聴者と作品の温度感が一致していないと、ライブシーンはダダ滑りしてしまう。

 


ExH3話は温度感を合わせるための状況演出(場所がモールで観客も期待していない)がしっかりなされている。その後の陽和の歌声から空気が一変し、パフォーマンスで会場を惹きつけるという描写も、楽曲と作画でよく表現できているし、いいパフォーマンスだと思うことができた。

 


温度感は十分に一致していたと思う。それでも、このライブシーンから感じたのは“違和感”だった。何かが……もっと大きな情報があるはずなのに読みきれていない気がした。いや、読みきれてないのか、出しきっていないのか……。それすらわからなかった。

 


ライブシーンが終わった直後、EDに即座に移行した時が「私がExHを最もわからないと思った瞬間」だった。しかし、この違和感は、わからなさは、ExHが大きな情報を隠し持っていることの表れだと感じた。見せたい景色はこの先にあるのだと思った。

 


それが何なのか、知りたい。私がExHを見ていた理由はここに集約されていたと思う。この作品を作った人たちが見せたいと思っている景色が何なのか。そしてそのためにこのアニメがどう動くのか。それが知りたいから私はExHを見続けることにしたのだ。

 


3話を見終わった時点で、私ともう1人で話していたのは「このアニメの出来が、夏クールの出来を決めるだろう」ということだ。ExHがどれだけ成功するかで、私たちの夏がどうなるかが決まる。

 


正直1~3話でわかったことは本当に少なかった。だがそのわからなさがExHの面白さなんじゃないか?そう思えた。この時点でExHは我々のエースになり、最も楽しみなアニメになっていた。【終】